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犬を診ている医者

犬がノミやダニに寄生されてしまうと人間にも感染することがあります。特に恐ろしいのはマダニで、草むらのあるところならどこにでも潜んでいます。散歩は犬の健康にとってかかせないものです。しかし、気が付かないうちに犬の被毛や皮膚に付着することがあるので要注意です。

マダニは緑の多い公園や、草が多い河川敷やあぜ道などに潜んでいます。お散歩中、犬がうっかり草むらに入り込んでしまうとそこでマダニに感染することがあります。川や山へ行かなくても、都市部の公園で感染することもあるので注意が必要です。

マダニは犬の皮膚に吸い付き、皮膚を切開し噛みつきます。そこで吸血する際に唾液からセメントのような物質を放出し、皮膚に固着します。唾液の中にはウイルスや細菌が含まれており、そこから恐ろしい感染症を引き起こすのです。

お散歩から帰ったらペットの耳や頭、お腹、足の指などにマダニが付着していないかどうかチェックするようにします。特に毛が長い犬の場合マダニがいるかどうかわかりにくいので、丁寧に見ることが重要です。特に耳のあたりはよく注意して見てあげてください。もしも万一マダニを見つけても決して無理に取ろうとしてはいけません。無理に取ると化膿したり、人間が噛まれる可能性もあります。

犬のダニが人間に移ると、SFTSとよばれる致死性ウイルスに感染することがあります。SFTSウイルスは重症熱性血小板減少症とよばれ、死亡率が高い危険なウイルスです。日本では野良猫からSFTSウイルスに感染し死亡したケースが報告されています。ペットを看病しているうちにマダニに噛みつかれ、感染することもあります。

ペットから感染しないためには、うんちを直接触らない、うんちはすぐ片付けて手をよく洗うなどの注意が必要です。まだ唾液から感染することもあるので、ペットに口移しで餌を与える行為は避けるべきです。

また草むらには他に蚊が媒介するフィラリア症もあります。フィラリア症は人間には感染しませんが、犬に感染すると心臓に寄生し、心臓障害を引き起こします。重症になると腹水が溜まったり、呼吸困難になり死に至ることもある危険な病気です。蚊にさされてもしばらくは症状が出ないことからなかなかわかりにくいという特徴もあります。

ノミやダニなどもはペットにとっては大敵です。ノミは犬がアレルギーを起こし皮膚炎になる大きな原因です。ダニに感染すると極度の貧血を起こして死に至ることもあります。ノミが犬から人へ移ると感染症を引き起こすことがあります。